エントリーシート(ES)で必ずと言っていいほど聞かれる「あなたの短所を教えてください」という質問。「正直に書いて評価が下がらないか」「致命的な欠点だと思われないか」と、筆が止まってしまう就活生は少なくありません。
しかし、安心してください。企業は「欠点のない完璧な学生」を求めているわけではありません。
企業が見ているのは、自身の課題を客観的に把握し、それを乗り越えようとする「向き合い方(成長意欲)」です。
この記事では、ESで評価される短所の見つけ方から、強みに変換する書き方のフレームワーク、そしてそのまま使える例文10選を紹介します。記事の後半では、「短所を最強の自己PRに変えるための具体的なアクション」についても触れています。ぜひ最後まで読み、自信を持って提出できるESを完成させてください。
▼目次
まず、企業側がなぜESで短所や弱みを聞くのか、その意図を理解しておきましょう。意図を把握することで、的外れな回答を避けることができます。
最も重要な意図は、学生がどれだけ客観的に自分自身を理解できているかを確認することです。自分の弱みを認識し、それを隠さずに伝えられる人は、自己分析が深く、他者からのフィードバックを受け入れやすいと考えられます。
反対に、「短所はありません」と答えたり、誰にも当てはまるような抽象的な短所を述べたりすると、「自己分析が足りていない」と判断され、評価を下げる可能性があります。企業は、自分の弱みを認識し、改善に向けて行動できる自律的な人材を求めています。
短所は、入社後に仕事で壁にぶつかったときや、組織の中で行動するときのリスク要因にもなり得ます。
例えば、「時間にルーズなこと」を短所として挙げた場合、企業は「納期や出勤時間に問題が生じるのではないか」と懸念します。また、企業のカルチャーや職種の特性に合わない短所(例:チームワークが重要な職種で「協調性がない」と回答)は、入社後のミスマッチを避けるためにチェックされます。
「自分の短所が思いつかない」「短所が多すぎてどれを書けばいいかわからない」と悩む方もいるかもしれません。ここでは、ESで語れる具体的な短所を見つけるための3つのアプローチをご紹介します。
最も簡単で、かつESで使いやすいのがこの方法です。人間の性格は表裏一体であり、あなたの「長所」の裏側には、必ずネガティブな側面(弱み)が存在します。
例えば、長所が「継続力」であれば、裏返しは「諦めが悪い(頑固)」とも言えます。この視点で見つけると、短所を伝えた後に「しかし、これは私の長所である〇〇の裏返しでもあります」とポジティブなフォローが自然にできるため、非常に好印象です。
以下の【短所⇔長所 言い換え早見表】を参考に、あなたの強みから短所を逆引きしてみましょう。
大学生活やアルバイト、サークル活動などで、「あのとき、もっとこうしておけばよかった」と後悔した経験や、先輩・上司から改善を求められた点を思い出してみましょう。具体的な失敗談から導き出す短所は、ESに説得力を持たせることができます。
失敗例:「準備不足でプレゼンがうまくいかなかった」 → 短所:「計画性・準備不足」
注意された例:「連絡が遅い、確認を怠る」 → 短所:「情報共有の遅さ、慎重さの欠如」
自分で認識している短所よりも、他者から指摘された短所の方が、客観性があり、企業から評価されやすい傾向があります。友人やアルバイトの同僚、サークルの先輩などに、「私の直した方がいいところって何だと思う?」と聞いてみましょう。
他者からの指摘は耳が痛いかもしれませんが、あなたの成長のヒントが詰まっています。「〇〇なところを直した方がいい」と言われた経験は、ESにおいて「客観的に自己を分析できている証拠」として有効活用できます。
評価につながる短所の書き方には、明確なフレームワークがあります。ただ弱みを述べるのではなく、その後の成長ストーリーを示すことが重要です。以下の3つのステップで、論理的かつポジティブな流れで記述してみましょう。
まず、自分の短所を一言で明確に述べます。このとき、前述の通り、長所の裏返しとして捉えられるものが理想的です。
例: 「私の短所は、人に頼るのが苦手で、何でも一人で抱え込んでしまう点です。」
弱みを認識しているだけでは評価にはつながりません。その短所を改善するために、大学生活で具体的にどのような行動を起こし、現在進行形で努力しているのかを述べましょう。ここがあなたの成長意欲を示す重要なポイントです。
例: 「この短所を改善するため、意識的にタスクを細分化し、週に一度は進捗状況を周囲に共有することをルールにしました。特に長期インターンでは、報連相を徹底するよう心がけています。」
最後に、改善のための行動を通じて、どのような変化が起こったか、仕事にどう活かせるかというポジティブな着地を目指します。
例: 「その結果、周囲との連携がスムーズになり、以前よりもチーム全体の目標達成を意識して行動できるようになりました。貴社で働く際も、この姿勢を活かし、チームに貢献したいと考えております。」
すべての短所がESで許容されるわけではありません。特に避けるべき短所として、仕事への意欲や、社会人としての基礎能力を疑われる短所を挙げておきます。
以下のような短所は、たとえ事実であってもESでの記述は避けるのが無難です。
【NGな短所のカテゴリと具体的な短所例】
社会人基礎能力の欠如→時間にルーズ、計画性がない、遅刻が多い
協調性・意欲の欠如→協調性がない、すぐに諦めてしまう、努力が続かない
倫理観・常識の欠如→嘘をつきがち、非常識な行動をとる
前述の3ステップと「短所を長所に言い換える視点」を盛り込んだ具体的な例文を10個ご紹介します。
ここまで短所の書き方をお伝えしましたが、実は採用担当者が最も評価するのは、文章の巧拙ではなく「改善アクションの具体性と実績」です。
「本を読んで意識を変えました」という精神論よりも、「実際のビジネス現場でルールを設け、成果を出しました」という実体験の方が、何倍も説得力があります。
もしあなたが、「自分の短所をカバーするエピソードが弱い」「面接で深掘りされたら答えられる自信がない」と感じているなら、長期インターンを始めてみるのが一番の近道です。
1. 社会人のフィードバック環境: 学生同士ではなく、プロの社会人から客観的な指摘をもらうことで、自己認識が深まります。
2. 「意識」を「行動」に変える場: 責任ある仕事を任されるため、「慎重すぎる」「飽きっぽい」といった短所と向き合い、仕事の中で矯正する機会が強制的に生まれます。
3. 「ガクチカ」になる: 短所と向き合い克服したプロセスそのものが、就活における最強のアピール材料になります。
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