「長期インターンって何社くらい応募すればいいの?」「1社だけで大丈夫?」
長期インターンを検討し始めた際に、このような疑問を抱えている方は多いのではないでしょうか。
また、「長期インターンを複数社経験した方が良いのか?」「1社集中の方が良いのか?」と長期インターンの経験社数について疑問を持つことも有るかと思います。
特に、就活を有利に進めたいと考える大学3年生や、キャリアを意識し始めた大学2年生にとって、長期インターンの“社数戦略”は重要なテーマです。
本記事では、長期インターンに何社応募・参加すべきかの目安や考え方を、実際のマッチング現場の声をもとに丁寧に解説します。
▼目次
長期インターンに応募する社数は、学生の状況や手段によって大きく異なります。
たとえばエージェント型のサービス「Intern Street」では、面談時に学生の希望をヒアリングした上で、平均して3〜5社程度のインターン先を紹介しています。これは、学生の適性やスケジュール、企業側の採用傾向を踏まえて、選考通過の可能性が高い企業を厳選して紹介しているためです。
一方で、求人サイトから自力で直接応募する場合は、状況が異なります。書類選考や面接の通過率は決して高くなく、未経験者の場合「3社出して1社受かればラッキー」というレベルのことも少なくありません。特に応募時の希望条件が厳しい(週2日・時短など)場合、通過率はさらに下がります。
そのため、自分で複数社にアプローチする場合は、10社前後応募してやっと1社始められる、というケースも現実的にあり得ます。
長期インターンのマッチングは、実はかなりシビアです。企業側にとって、インターン生といえども**「一緒に実務を担うメンバー」として迎える以上、その選考基準は中途採用と同レベルの厳しさ**であることも珍しくありません。単なるポテンシャル採用ではなく、そのポテンシャルをどう発揮させられるかのイメージを持たせることが、内定獲得のカギになります。
一方で、学生側も「選ぶ立場」であることを忘れてはいけません。長期インターンは大学生活の貴重な時間を週2日以上投下する“本気の経験”であり、企業選びを妥協すると時間がムダになってしまうリスクもあります。
実際、選考を受けてみたら「社風が合わなかった」「話を聞いてみたら思っていた業務と違った」などのギャップもよくあります。そうした違和感を抱いた場合は、内定が出ていても無理に入社せず、納得できる企業を探し直すことが大切です。
注意したいのは、中には**「実質アルバイト」「一斉採用して選別」**といった方針でインターンを募集している企業もあること。そうした企業からは早期に内定が出ることもありますが、安易に承諾してしまうと、途中で辞めにくくなったり、時間を浪費してしまう可能性もあります。
だからこそ、しっかり比較しながら応募先を見極める必要があるのです。
長期インターンの選考では、「スキル」よりもマインドや社会性が問われる傾向があります。特に、落ちやすい学生には次の2つの特徴があります。
✅ ① 企業慣れ・社会人慣れしていない
社会人との接点が少ないまま応募すると、ESや面接で自分の考えをうまく伝えられなかったり、基本的なビジネスマナーが欠けていたりして、評価を下げる原因になります。
たとえば、敬語の使い方があいまいだったり、スケジュール管理が甘かったりすると、「一緒に働く姿が想像できない」と判断されてしまうことがあります。
✅ ② 長期インターンへの解像度が低い
「なんとなく成長したい」「周りがやっているから自分も」といった漠然とした理由では、企業に刺さる志望動機は書けません。
長期インターンでどのような業務に関わり、どんな作業を経て、どんな成長が得られるか――これらを自分なりに具体的にイメージして志望理由に落とし込むことが重要です。
これらは一朝一夕に身につくものではありません。最初の選考で失敗したとしても落ち込む必要はなく、むしろ選考を受けながら「慣れ」と「理解」を深めていくことで、確実に選考通過率を高めていきましょう。
長期インターンを探す際、複数の企業の選考を並行して受けることはごく一般的です。
「他の選考も受けていると伝えたら、印象が悪くなるのでは?」と不安になる学生もいますが、企業がそれをネガティブに受け取ることは基本的にありません。
むしろ、誠実に他社選考の状況を共有してくれる学生の方が、信頼されやすい傾向にあります。
企業側も「学生はさまざまな選択肢の中から、自分に合う企業を探している」と理解しており、複数社受けていること自体に抵抗感はありません。
企業にとっては、学生がどんな企業と併願しているのかを知ることで、「この人はどんな軸で企業を見ているのか」「自社とのマッチ度は高いか」などを判断しやすくなります。
また、学生が複数選考を進めている前提でスケジュール調整や内定タイミングを柔軟に組んでくれるため、「他社の選考が終わってから考えたいです」と後から伝えることも言いやすくなります。
そもそも、複数社の選考を並行するのは、長期インターンに限らず、新卒・中途採用でもごく一般的なこと。この前提を理解していない、あるいは複数社応募に対して嫌な反応をする企業は、人材採用における常識を欠いている可能性があります。
そのような企業は、長期的に見ても働きやすい環境とは言えないため、無理に選ぶ必要はないでしょう。
長期インターンを効率的に始めるためには、長期インターン専門のエージェントに頼るのがおすすめです。
Intern Streetでは長期インターン面談を通じて、みなさんの目指す成長に適した企業をご紹介しています。
1時間の面談を通じて、3-5社ご紹介させていただきます。そして選考を希望する企業には、推薦文というかたちでESを提出させていただきますので、みなさんは一次面接から開始できます。
大学3年生から長期インターンを始めると、卒業・新卒入社までに2社程度長期インターンを経験できます。また大学2年生から長期インターンを始めたなら、3社程度で経験を積むことも可能です。
複数社の長期インターンを経験することには、次のような大きなメリットがあります。
✅ 複数の職種を経験できる
たとえば、「セールス+マーケティング」「マーケ+事業開発」といったように、異なる職種の役割やスキルを体験し、比較することができます。
✅ 複数の業界を知ることができる
「toCビジネス」と「toBビジネス」、「IT業界」と「コンサル業界」など、業界ごとの商習慣やビジネスモデルの違いを、実務を通じて学べます。
✅ 業務の深さ・裁量が進化していく
たとえば1社目では「マーケティングのコンテンツ作成」、2社目では「マーケ戦略の立案」へ――といったように、転職のような形でステップアップが可能です。
このような体験を積むことで、自分の得意・不得意や志向性を客観的に把握できるようになり、就活前にキャリアの軸がクリアになるという大きな利点があります。
さらに、若いうちに「転職で成長する」「経験で市場価値を上げる」という感覚を身につけておくと、社会に出てからも自律的にキャリアアップしていける力が養われます。
最近では長期インターンでも、キャリアのステップアップという考え方が浸透してきています。
特に事業開発(BizDev)やプロジェクトマネージャー(PM)のように、複数の業務・職種を横断して担うポジションの場合、1社長期インターンを経験していると圧倒的に優遇・重宝されます。
この点で思い切って会社を変えることで、成長曲線が大きく変わることもあります。
長期インターン経験を増やすために、「複数社掛け持ちすればいい」という考えに至る学生は少なくありません。
しかしながら、Intern Streetとしては掛け持ちはおすすめしません。
なぜなら、長期インターンは割いた時間に比例して成長する“時間投資型”の経験だからです。
むしろ、時間を多くかければかけるほど、業務の理解が深まり、裁量のある仕事も任され、得られる成果や学びが“指数関数的に”増えていくのが長期インターンの特長です。
複数社を掛け持ちすれば、当然1社あたりに割ける時間は限られます。
結果として、どの企業でも中途半端な関わり方になってしまい、本来得られるはずだった経験や成長を取りこぼしてしまうリスクが高くなります。
「色々な企業を経験してみたい」という気持ちもあるかもしれませんが、まずは1社に集中して、深く関わることを優先するのがおすすめです。
長期インターンに参加する学生の多くは、週平日3日・合計20時間程度を稼働の目安としています。これは、企業側が求めるコミットメントの水準でもあり、成長実感を得られるラインとも言えます。
この「週20時間」の内訳は人によってさまざまです。たとえば:
・2日×8時間(全日)+1日×4時間(半日)
・1日×8時間+3日×4時間
・5日×4時間
など、学校の授業や他の予定に応じて、比較的柔軟にシフトを組める企業も多くあります。
ただし、これより少ない稼働時間(例:週1回・1日4時間程度)では、業務の全体像がつかみにくくなり、実務経験としての価値が下がってしまう可能性もあります。
そのため、「週3日で20時間」は1つの目安として押さえておくとよいでしょう。
長期インターンを何社やるべきか、何社応募すればいいか――それに明確な「正解」はありません。
大事なのは「今の長期インターンから自分は何を得ているか?」「成長を感じられているか?」という視点です。
もし今の長期インターンでやり切った感があるなら、それは環境を変える合図かもしれません。
そのときは
・業務の範囲を広げて、より戦略的な仕事に挑戦する
・別の企業に転職して、新たな職種や業界を経験する
といったステップアップを検討してみましょう。
長期インターンはあくまで「自分の成長のための投資」。だからこそ、「N社やらなければならない」「同じ会社に居続けなければならない」などという固定観念に縛られる必要はありません。
成長を最大化するにはどうすべきか?――この視点を軸に、「何社やるか」を判断していくのがベストな選択です。