仕事のやり方には、その人の試行錯誤が詰まっています。
上司や先輩の仕事のやり方を真似するだけで、その人が積み上げてきたものを自分の力にすることができます。
商談であれば、先輩の発言・表情をできるだけ全文でメモし、徹底的に真似しましょう。
企画書であれば、先輩の企画書の構成や内容をじっくり読んで、徹底的に真似しましょう。
社内にロールモデルがいなければ、社外で探してみてください。
本を読む、ビジネス系YouTubeを見る、社外セミナーに参加するなど、方法はいくらでもあります。
仕事でぶつかる壁は皆同じ。大抵のことは本やネットに載っています。
時には、非合理的に見えるから真似したくない、と思う場合があるかもしれません。
しかし、非合理的に見える内容であっても、裏には先人たちの知恵が詰まっていることが多いです。
上司・先輩たちの方が、あなたより経験豊富です。
初心者のあなたの直感よりも、経験豊富な上司の試行錯誤の結果の方が、理に適っているケースが多いです。
体験してみて初めて合理性が分かるケースも多いため、まずはとにかく真似することをお勧めします。
真似してみて、それでも非合理的だ、もっといい方法があると思ったら、あなたの思うように変えてみてください。
まずは守破離の守。まずは巨人の肩の上に立つ。
徹底的に真似することで、成果が上がりますし、見える景色も変わるはずです。
2日かけて100%の完成度の仕事よりも、1時間で60%の完成度の仕事の方が歓迎されるケースは、皆さんが思っているよりもずっと多いです。
ミーティング後に相手にお礼のメールを送るときをイメージすると分かりやすいかもしれません。
ミーティング直後であれば、
「ありがとうございました!」
の一言でも、「丁寧な人だな」という印象を持ってもらえます。
一方、ミーティングから2日も経過すると、
「先日はありがとうございました!○○の部分が特に印象に残り、~(以下長文で感想)」
のような長いメールを送らないと、スピードの遅れを挽回して「丁寧な人だな」という印象を持ってもらうことができません。
ぜひスピードを意識して、どんどん仕事に取り組んでください。
「報・連・相」とは、「報告・連絡・相談」のことです。
上司に対しては、「こんなに報・連・相したらしつこいって思われるかな?」と感じるよりもしつこく報・連・相してください。
「○○の件ですが、今は○○の部分が終わって、次は○○の部分をする予定です」
「○○の件ですが、○○の部分で困っています。この後先輩の○○さんに相談する予定ですが、もしかしたらその後上司の○○さんにも相談させていただくかもしれません。」
「○○のリサーチですが、目的部分の整理が終わりました。一旦ここまでで問題ないか確認いただけますか?問題なければ、次はリサーチの方針を作成して、その後実際のリサーチに入っていこうと思います。」
「○○の発表ですが、大まかな流れだけ先に作成しました。ここまでで問題ないか先に確認いただけますか?」
「○○の件ですが、今は○○の部分に取り組んでいて、予定のスケジュールよりも20%遅れています。このままだと期限に間に合わない可能性があるのですが、進め方についてアドバイスいただけないでしょうか?」
「○○の件ですが、今は○○の部分に取り組んでいて、予定のスケジュールよりも20%遅れています。期限を延長いただくことは可能でしょうか?」
「今は○○の部分に取り組んでいて、予定のスケジュールよりも20%遅れています。他の業務の優先順位を下げれば間に合うのですが、他の業務の優先順位を下げても問題ないでしょうか?」
「○○の件ですが、自分で10分ほど考えてみたのですが、進め方が全然イメージできませんでした。このまま1人で考えていても時間を浪費してしまうので、○○さんだったらどう進めるか、アドバイスを貰えないでしょうか?」
「先ほど任せていただいた○○の業務ですが、○○の部分がちょっと不安なので、もう一度確認させていただけますか?」
「お客様から○○のご意見をいただきました。対応方針はこれから考えて報告しますが、まずは状況のご認識だけお願いします。」
あなたが思う2倍多くの報・連・相をしたとしても、上司から「報・連・相が多すぎる」と言われることはほぼありません。
多く報・連・相をすることで、上司からあなたへの信頼が増しますし、仕事のスピード・クオリティともに上がります。
逆に報・連・相が少ないと、上司から不信感を抱かれ、今まで積み重ねてきた信頼を失ってしまいます。また、業務上大きなミスをしてしまう可能性が高くなります。
万が一「報・連・相が多すぎる」と指摘されたら減らせばいいだけです。
上司から信頼されるようになったら、「そんなに報・連・相しなくてもいいよ。あなたに任せるから、好きなようにやってほしい」と言われるようになります。
ぜひ最初のうちはしつこいくらいに報・連・相をしてください。
※参考までに、報・連・相が少なかったことで仕事に失敗し、上司からの信頼を失う典型例も載せておきます。
長期インターン生の言葉
「実は今日締切の○○業務、完成していないんです…。自分で頑張って調べたり考えたりしたんですけど、難しくて。誰にも相談できずに1人で何とかしようとしていたら、締切当日になってしまいました…。どうしたらいいでしょうか」
これに対する上司の気持ち・言葉
(うわ、マジか…。出来ないなら出来ないって早く言ってよ…。すぐに言ってくれればフォローできたのに、今更言われても困るよ…)
「分かりました。私が何とかしておきます。次からは早く報告してください。」
(この人に仕事を任せるの、怖いな…。今後は重要な仕事は任せないようにしよう…)
※逆に、報・連・相が多いことで仕事の失敗を避け、上司からの信頼も高まる典型例も記載します。
長期インターン生の言葉
「来月締切の○○業務ですが、自分でちょっと調べたり考えたりしてみたところ、結構難しくて。今は一旦ここまで考えてみています。でもこれで合っているのか分からなくて…。どんな方針で考えればいいか、アドバイスいただけませんか?」
これに対する上司の気持ち・言葉
(確かに○○業務は初めてやるときは難しいよな。まだ締切まで余裕あるし、丁寧に教えよう。)
「それは○○の方針で考えるといいですよ。去年の○○の事例を調べると良いと思います。」
(この人は早い段階からこまめに報・連・相してくれるから、仕事を安心して任せられるな。今後もどんどん重要な仕事を任せて行こう。)
万が一報・連・相を忘れてしまい、仕事で失敗しそうになった時は、気付いた時点でできるだけ早く上司・先輩に相談しましょう。
状況を隠したくなるかもしれませんが、報・連・相のタイミングが早ければ早いほど、失敗を避け、信頼毀損を抑えることができます。
ぜひしつこいくらいに報・連・相、を意識してください。
そして万が一やらかしてしまった場合は、できるだけ早く報・連・相をしてください。
仕事では、「個人の力だけでそこそこの成果を出した人」よりも、「周囲の力を借りて大きな成果を出した人」の方が評価されます。
特に、長期インターン始めたての頃は、1人で考えていても限界があります。
1人で5時間考えて出したアウトプットよりも、上司・先輩から5分アドバイスを貰って、10分で考えたアウトプットの方が、質の面でもスピードの面でも圧倒的に評価されます。
それに、新人のあなたが考えつくことは、ずっと前に上司・先輩の誰かが考えついているはずです。
1人で抱え込んで5時間浪費するくらいなら、先輩に5分でさくっと聞いて、残りの4時間55分を別の生産的なことに使ってください。
(その方が会社としての利益にもなります。いわゆる「車輪の再発明」をしないでください)
どんどん周囲を頼ることをおすすめします。
1: 入社前の心構え編
・信頼を得るためにまずはGiveする
・仕事の意義を考える
・コトに向かう
2: 研修編
・待っていても育成してもらえない。自分から動く
・素直でいる(自分の弱みに向き合い、フィードバックから学ぶ)
・内省し、経験から学ぶ
・健全に自責する
3: 1人立ち編
・まずは徹底的に真似する
・スピードも質のうち
・しつこいくらいに報・連・相
・人の力を借りるのも実力のうち
4: 成果を出す編
・Takeで得られる安易な成長で満足しない
・自分なりの目標を設定し、高い目標を目指し続ける
・積極的に挑戦し、失敗する(歓迎される失敗と、やってはいけない失敗がある)
・コンディションを最良に保つ