【経験者が解説】長期インターンで業界・企業の解像度を上げる方法とは?

「業界や企業をもっと理解したい」「就活を有利に進めたい」――そう考えて長期インターンを志望する学生は少なくありません。しかし、ただ働くだけで業界・企業の解像度が自然に上がるわけではありません。

本記事では、私自身が学部3年+修士2年の計5年間にわたって長期インターンを経験し、現在Intern Streetで企業分析を担当している立場から、業界・企業の解像度を高めるための4段階のステップ と、解像度を上げるための具体的な行動指針を解説します。

「なぜ長期インターンで業界理解が深まるのか?」「どうすれば解像度を上げられるのか?」という疑問を持つ方は、ぜひ参考にしてください。

業界・企業の解像度を上げるとは

まず「業界の解像度を上げる」とはどういう状態になっていることかを定義します。

「業界の解像度を上げる」とは、単にその業界の名称や主要企業を知っている状態ではなく、構造や力学、人・モノ・カネの流れまで細部を鮮明に理解できている状態を指します。

私はこれまでの長期インターン経験と現職での企業分析業務を通じて、この「解像度」には4つの段階があると考えるようになりました。ここではその4つの段階を定義・解説していきます。

第一段階:業界・企業のビジネス・働き方に関する情報に触れられる

まずは長期インターンの実務を通じて、業界や企業の働き方・ビジネスの仕組みに触れる段階です。

例えば、マーケティングなら広告の出稿と顧客獲得の関係、営業なら商談から受注までの流れなど、「実際に現場で何が行われているか」を体感できます。

ここでは、漠然としたイメージだったものが、現実の手触りを持った情報に変わります。

第二段階:解像度を上げるにはどのような情報が必要か「なんとなく」つかめる

次に、「何を知ればより深く理解できるのか」が少しずつ見えてきた段階です。

たとえば、自分が社内で何を任されているのかを理解できたり、身近な社員に「この業界ってどういう構造なんですか?」と素朴に質問できるようになります。

ここではその業界・企業を理解するために「質問すべきことが何か」がまだ完全には整理できていなくても、少なくとも「情報の勘所」がなんとなくつかめてきます。「なんとなく雰囲気をつかんだ」感覚が最も近いです。

第三段階:情報を自分で取りにいけるようになる

「なんとなく雰囲気をつかんだ」感覚を研ぎ澄ませていくと、業界・企業の理解のために必要な情報の項目、つまり「勘所」を抑えている段階に入ります。

つまり、ある情報を得るためには誰に訊けば良いか、何を調べれば良いかが見えてきて、自ら能動的に情報を取りに行ける状態になるわけです。

具体的には、自社の経営陣に「なぜこの事業に注力しているのか?」と質問できたり、就活の企業説明会で「この会社で自分が成長するために必要な経験は何か?」と芯を食った質問ができるようになります。

この段階になると、単なる受け身ではなく、自分のキャリア構築に必要な情報を主体的に収集する力が育ちます。「この業界・企業の解像度をあげるにはこの情報が欲しいな」と自然に考えるようになっています。

第四段階:情報を自由に扱えるようになる

最終段階は、業界・企業について得た情報を整理し、他者と共有できるようになった段階です。

業界・企業のことを後輩や友人にわかりやすく説明できたり、他業界と比較して「この会社の強みはここだ」と言えるレベルです。
これは単なる理解を超えて、自分の言葉で語れる=自分の中に血肉化された状態です。

業界・企業理解の核心は「ヒト・モノ・カネの流れ」にある

前項の定義を踏まえて、ここからは業界・企業の解像度をあげるための目線、視角の話をします。

業界・企業の解像度を上げるには、「ヒト・モノ・カネ」の流れを意識してさまざまな項目を分析するのが有効です。

「ヒト・モノ・カネ」は会社経営の三大資源(最近では「情報」を加えて四大資源)と呼ばれ、業界・企業分析の基本項目であるのはもちろん、個人の働き方や細かい業務といったミクロな事象を捉えるのにも適しています。

この「ヒト・モノ・カネ」の流れは、分析の対象項目でよってさまざまです。以下に分析対象とその視点の例を挙げてみました。このように「ヒト・モノ・カネ」の流れを意識すると、自分が知りたい事項に関する情報を整理しやすいですし、他との比較がしやすくなります。

【分析例】
●業界のビジネスモデル
・「ヒト・モノ・カネ」=「顧客はだれか、何を提供しているか、その結果いくら売り上げて、利益を得ているか」
●企業の採用傾向
・「ヒト・モノ・カネ」=「どういう人材を、どのような業務を強化するために、いくらの報酬で募集しているか」
●マーケティング職の働き方
・「ヒト・モノ・カネ」=「どういう見込み顧客に、どのようなコンテンツを通じて、いくらの予算でアプローチしているか」
●若手社員の働き方
・「ヒト・モノ・カネ」=「チーム内の誰のために、どういった役割を担って、いくらの給料をもらっているか」

業界・企業の解像度を上げるためにすべきこと

前項では「業界・企業の解像度を上げる」ための目線・視角の持ち方を解説してきました。

ここからはその目線をもって、具体的に何をすればいいかを簡単に解説します。

【働き方理解】最低でも3カ月以上、長期インターンとして働く

その業界での働き方を知るためには、実際に業界に飛び込み、最低でも3カ月以上、できれば6か月以上、長期インターンとして業務経験を積むことが大切です

インターネット用語に「半年ROMれ=新参者はまず半年は黙って様子を見守って雰囲気をつかめ」という言葉がありますが、まさにその感覚です。

3カ月という期間は、最初の業務習熟に加えて、施策の成果がどう出るか、改善のサイクルがどう回るかを実体験できる最低限の長さです。この期間を経ることで、短期インターンや1日仕事体験では見えない「組織の空気」や「事業の変化の速度」を肌で感じることができます。

ポイントは「肌で感じる」というところです。

【企業理解】KPIを通じてビジネスモデルを把握する

企業の特性や思想を理解するには、その企業のKPI(重要業績評価指数)を分析して、企業の思考を逆算することが有効です。

KPIはその会社が何を重視し、どのようなロジックで売上・営業利益を高めようとしているのかを言語化・数値化したものです。いわば企業戦略やビジネスモデルを映し出す「設計図」です。

同じ「売上10億円」でも、
・新規顧客獲得数増加
・既存顧客リピート率向上
・単価アップ
のどれによって達成したか、またどの順番で達成を目指したかで戦略も業界特性も異なります。

KPIを見ることで、数字の裏にある複雑な因果関係が見え、企業の構造をより高い精度で理解できます。(同じ枠組みは業界理解でも使えます!)

【業界理解】さまざまな人と話して比較する

業界理解を深めるには、自社の中に閉じこもらず外に出て、さまざまな人と話して比較することが必要です。

同じ業界でも会社ごとにKPIやビジネスモデルは異なりますし、働き方や評価基準も違います。違う業界ならなおさらです。何かを評価する際、ほとんどの場合は無意識のうちに相対評価、すなわり比較による評価を行います。

ですから複数のインターン経験者、社員、あるいは他業界の人と意見交換することで、比較を重ねることが重要です。

これにより自分の理解が一面的ではなくなり、業界全体を俯瞰する力が養われます。比較を通じて「なぜこの会社はこうなのか?」という問いが生まれると、企業の特徴をより深く掴めるようになります。

ちなみに長期インターン経験者で就活を有利に進める人は、就活のプロセス(面接、GD、サマーインターンなど)でこの比較を半ば無意識にやっています。こういう人が就活を通じて成長して、あらゆる点で無双していくイメージです。

まとめ

本記事では、働き方・企業・業界それぞれの解像度を上げるための具体的なステップを紹介しました。

「長期インターンを通じて業界・企業の解像度を高めたい」と志望される方は一定数いらっしゃいます。これは理にかなった選択であり、Intern Streetとしてもぜひ応援したいです。

一方で、解像度を高めるにはコツがあります。長期インターンとして一定期間働きながら、「ヒト・モノ・カネ」の流れを追いかけることで、最初は自分の業務、次いで身の回り、やがて企業や業界全体へと理解が広がっていきます。

こうした学びを得るためにも、環境にこだわり、選んだ環境を最大限に生かす姿勢で長期インターンに臨んでください。

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