「研究をガクチカとして利用したいけど、どうやったら自分の頑張りが伝わるかわからない」
「自分の研究成果を、最大限魅力的に伝える方法を知りたい」
「研究をガクチカにするために、テンプレが欲しい」
――そんな悩みを抱えていませんか?
研究はガクチカとして十分に活用できます。大切なのは成果の大きさではなく、成果に向けてどのように取り組んだかを語ること。特に「主体性」「素直さ」「粘り強さ」が伝わる形でまとめられれば、研究経験は就活において大きな強みになります。
この記事では、
・研究をガクチカにする際に企業が注目するポイント
・すぐに使える書き方テンプレートと具体例文
・ありがちな失敗とその回避法
を解説します。さらに、研究に長期インターンを組み合わせることで、ガクチカを“格上げ”する方法も紹介します。
【この記事でわかること】
・研究をガクチカにする際に企業が見ている評価基準
・成果が出ていなくても高評価につながる書き方の型
・理系/文系/成果未達など状況別の具体例文
・学部生と院生での見せ方の違い
・研究をさらに「格上げ」する長期インターン活用法
▼目次
一般論として、ガクチカは「その人が目標達成に向かって努力し続けられるか」を見極めるために質問されます。企業が注目しているのは、派手な成果そのものではなく、その過程でどんな力を発揮したかです。特に重要なのは、以下の3つの要素です。
① 主体性:目標達成のために、自分で考えて行動する力
主体性とは、自ら課題を発見し、解決策を考えて実行に移す力です。研究であれば「テーマの切り口を工夫した」「実験手順を改善した」といった姿勢に表れます。面接官は、主体性を持って行動できる学生は社会に出ても自律的に成果を出せると考えています。
② 素直さ:他人からの教えを、自分の考えと行動に反映させる力
素直さとは、指導教員や仲間からのフィードバックを受け入れ、それを改善に結びつけられる柔軟性です。研究は試行錯誤の連続であり、当初の仮説を修正することはむしろ自然なこと。素直に修正できた経験は「成長できる人材」として高く評価されます。
③ 粘り強さ:なかなか結果が出ないときに頑張り続けられる力
粘り強さとは、困難や失敗に直面したときに諦めずに取り組み続ける力です。結果が出ない時期に工夫を重ねた経験や、長期間にわたってデータを積み重ねた事実そのものがアピールポイントになります。
言い換えれば、企業が欲しいのは「目標達成のために①自分で考えて行動し、②周りのアドバイスを柔軟に受け入れ、③努力を逃げずに続けられる人」です。研究経験からこれらの要素をどう語るかが、ガクチカを魅力的にする最大のポイントです。
結論から言えば、研究はガクチカに十分なります。
理系であれば研究室配属や卒論・修論は学生生活の中心ですし、文系でもゼミ研究やフィールド調査は「自分が力を入れた活動」として語れる立派な題材です。
企業は必ずしも研究の専門的な中身だけを理解しようとしているわけではありません。むしろ注目しているのは、研究を通じてどんな課題に向き合い、どのように努力を続け、何を学んだかです。
研究の魅力を伝えるには、フレームに沿って整理すると効果的です。以下の型を意識すれば、誰でも分かりやすいガクチカにまとめられます。
1.【結論】研究を通じて一言で言える成果・学び
2.【課題】どんな問題に取り組んだのか
3.【行動】自分が工夫した点や挑戦したこと
4.【結果】研究活動で得られた成果や変化
5.【学び】そこから得た成長や気づき
6.【活かし方】その経験を社会や志望職種でどう再現するか
このフレームを意識すれば、研究内容の細部を延々と説明する必要はありません。むしろ「自分がどう考え、どう動いたか」に自然とフォーカスできます。
これをテンプレートの型に落とし込むとこんな感じです。
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私は大学(院)で<研究テーマ>を研究してきました。<研究の課題意識>という課題に対し、<研究の手法>というアプローチで取り組んでまいりました。研究を進めるにあたっては<研究のオリジナリティ>という特性上、<工夫したこと①>や<工夫したこと②>といった部分を自分で考え、取り組んできました。またその際には<他人に助けてもらった経験/他人と協力した経験>といった形で、周りの助けを借りながら進めてまいりました。こうした努力を経て、最終的には<研究成果>という結論を得ることができました。こうした研究における取り組みは貴社のビジネスにつながる部分も多く、<活用の仮説>などといった形で貢献してまいります。
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私は大学院で高分子材料の耐久性向上を研究してきました。
「既存素材は長期使用で劣化が早い」という課題に対し、化学的安定性を高める添加剤設計というアプローチで取り組みました。
研究を進めるにあたっては、サンプル調製の再現性を確保することや、劣化指標を数値化して比較できる評価手法を整えることを自分で考え、実践しました。またその過程では、分析機器の扱いについて専門スタッフに助言をもらい、共同研究者と測定手順を標準化するなど、周囲の協力を得ながら進めました。
こうした努力を経て、最終的には従来比で25%の耐久性改善という成果を得ることができました。この経験から学んだ「課題を定量化して改善策を検証する姿勢」は、貴社の品質管理や製品改善の業務にも活かせると考えております。
私は大学院で機械学習アルゴリズムの推論速度の短縮を研究してきました。
「実用段階で処理が遅く応用が難しい」という課題に対し、モデル軽量化と特徴量選択の最適化というアプローチで取り組んでいます。
研究を進めるにあたっては、処理のボトルネックを切り分けて可視化することや、複数の軽量化手法を比較して最適解を探ることに工夫しました。またその際には、研究室の仲間とコードをレビューし合い、計算資源の確保では学内の共同利用設備の助けを借りるなど、チームとして協力して進めました。
現在は推論時間を10%短縮することに成功しており、さらなる改良を進めている段階です。この経験から得た「改善を繰り返しながら成果に近づく姿勢」は、貴社のデータ活用やシステム開発に貢献できると考えております。
私はゼミ活動の一環で地域商店街の来訪者減少をテーマに研究してきました。
「来訪者が減少している要因を特定する」という課題に対し、現地観察とアンケート調査というアプローチで取り組みました。
研究を進めるにあたっては、質問項目をシンプルに設計して回答率を高めることや、来訪行動と購買行動をひもづけて分析することを工夫しました。またその際には、商店街の方々や同級生と協力しながら調査を実施し、現場の声を直接反映させました。
こうした努力を経て、最終的には情報発信不足が来訪減少の一因であるという結論を得ました。この経験は、貴社のマーケティングや地域プロジェクトの企画に活かせると考えております。
私は卒業論文で戦後の教育政策の新聞報道を研究してきました。
「政策の伝え方によって人々の受け止め方は変わるのか」という課題に対し、新聞記事のコーディングと統計分析というアプローチで取り組みました。
研究を進めるにあたっては、曖昧なカテゴリを明確化する基準を作ることや、複数人での相互採点で分析の信頼性を高めることを工夫しました。またその過程では、ゼミ仲間と基準づくりを繰り返し議論し、指導教員からの助言を反映して分析手法を修正しました。
こうした努力を経て、最終的には記事の主語が政府から市民へと変化していったという結論を得ました。この経験を通じて培った「複雑な情報を整理し、人にわかりやすく伝える力」は、貴社の人事企画や広報業務で役立てられると考えております。
研究をガクチカで使う際にやりがちな失敗は、研究の専門的な中身を細かく説明しすぎることです。
もちろん、その研究分野に直結する採用であれば研究内容そのものも評価されます。しかし多くの場合、面接官が見たいのは研究テーマの細部ではなく、研究にどう向き合い、課題に対してどう考え、どのように動いたかという姿勢です。
改めて整理すると、企業が聞きたいのは以下のようなエピソードです。
・研究の目的や課題を誰がどう設定したか
・困難に直面したときにどんな試行錯誤をしたか
・周囲をどう巻き込み、役割を果たしたか
・最終的に何を学び、それを社会でどう活かすのか
つまり、ガクチカとして語るべきなのは「研究の成果物」ではなく、「研究との向き合い方」や「役割意識とコミットメントの姿勢」です。ここを強調できれば、分野を問わず再現性ある強みとして高く評価されます。
もう一つ多いのが、研究成果をすべて自分ひとりで成し遂げたかのように語ってしまうことです。特に成果が出た場合にありがちな失敗です。
企業におけるビジネス活動は、基本的にチームで進んでいきます。個々が異なる目標を追っていても、最終的には「売上や利益の拡大」という共通目標に向かいます。そのため、チームワークや他者との協調性は想像以上に重視されます。
もし面接官に「成果は出せるけど、ワンマンプレーをしそう」「人の力を借りられなさそう」と思われてしまうと、せっかくの成果もマイナスに映ってしまいます。
したがって、研究をガクチカとして語る際には、必ず協力した仲間や助けてくれた人の存在も盛り込むようにしましょう。「指導教員に助言をもらって軌道修正できた」「同期の研究者と分担してデータを集めた」といったエピソードを加えるだけでも、協調性が伝わりやすくなります。
研究をガクチカにすることは十分に評価されますが、就活でより一歩抜きん出るためには「研究の経験をビジネスにどう活かせるのか」を具体的に示す必要があります。
研究で培ったスキルや姿勢をビジネス的な文脈に接続することができれば、説得力・わかりやすさは格段に増します。その橋渡しを担うのが、長期インターンです。
長期インターンに参加すれば、研究で培った課題設定力やデータ分析力、チームでの協働経験を、実際のビジネス活動の中で再現できます。
またスタートアップ業界、特にテック系やデータ系、金融系の企業では、一定の専門知識とビジネスへの関心を兼ね備えた学生を強く求めています。
背景には、日本国内で進むハイテク分野への投資拡大があります。政府の方針も後押しとなり、研究開発型のスタートアップやデータ駆動型ビジネスへの資金流入が増えています。その結果、専門知識を持つ若手人材へのニーズが急速に高まっているのです。
こうした需要の入り口として注目されているのが、長期インターンです。学生のうちから研究で培ったスキルを実務に接続し、事業の現場を体感できる機会は、企業にとっても学生にとっても大きなメリットがあります。
実際にIntern Streetでも、テック系・データ系・金融系をはじめとする成長企業の長期インターンを紹介しており、研究経験を活かしてキャリアにつなげたい学生に多く利用されています。
PKSHA Technologyは、労働人口の減少をはじめとする多くの社会課題をAIを用いて解決しようと試みる上場企業です。顧客接点の高度化や社内業務の効率化を図り、企業と人の未来の関係性を創ることを目指しています。
ビジネス形態としては、
①研究・開発を通じて個別の業務⾼度化を実現するAI Research & Solution(カスタマイズ型)
②プロダクトを通じてDX・業務の⾼度化を実現するAI SaaS(パッケージ型)
の2つを採用し、顧客にあわせたAIソリューションを提供しています。
現在、以下の職種で長期インターン生を募集しています。
・BizDev
・セールス
・インサイドセールス
・カスタマーサクセス
具体的なアサインは上記の職種から選考プロセスにて対話・相談の上、決定いたします。
SMKはコネクターを中心にリモコン、タッチパネルなどの電子部品の開発・製造を手掛ける上場企業です。
①情報通信②家電③車載④産機・その他の4つのターゲット市場へ参入し、
モバイル機器の小型・薄型化、産業機器の大電流化、カーエレクトロニクスの高速伝送化などの課題に対し、独自の技術力でソリューションを提供しております。
現在は以下の2職種で長期インターン生を募集しております。
①IoTセンサ+通信機能を持った機器・システムの回路設計
②生体センサの信号抽出や分析アルゴリズムの開発
シンプルフォームは金融機関向けに「SimpleCheck」という法人審査用のSaaSプロダクトを展開しています。
これまでの金融では実現し得なかった、国内全ての500万法人のデータをカバーしており、世の中に散らばっている情報を瞬時に収集し、独自調査データとあわせて、30秒で評価・レポーティングするというサービスです。
金融機関は法人名をリクエストするだけで、非対面×スケールの中で必要とされる確認プロセス「実体があるか」「実態はどうか」を自動で瞬時に評価できます。
この仕組みにより、無名でも、小さくても、コネがなくても、すべての事業者がフェアに評価され、取引できる世界を実現していきます。
現在は法人審査SaaS「SimpleCheck」に格納する一次情報の収集および、調査企画の立案のポジションで長期インターン生を募集しています。
一般社団法人RCFは日本における社会や地域課題の解決に関するコンサルティング、支援企画の提案を行なう社会コーディネーターです。人材・産業・コミュニティ支援と言った幅広い分野の課題に取り組んでいます。
【プロジェクト例】
「復興応援 キリン絆プロジェクト」キリン株式会社からの寄付金に基づいた、東北を中心とした水産業復興支援事業
「UBSコミュニティ支援プロジェクト」UBSグループとの合弁による岩手県釜石市における住民主体のコミュニティ活動活性促進事業
現在は社会コーディネーター職で長期インターン生を募集しております。
【業務具体例】
・リサーチ
・代表訪問の同行、議事録の作成、提案作成
・メディア対応
・スケジュール調整、秘書業務
ここまで見てきた通り、長期インターンは「お金をもらいながらビジネススキル・経験を身につけられる成長の場」であって、大学生にとって魅力的な環境です。
しかし、自分に合った長期インターンを選ばないと、せっかくの経験が“ただの苦痛”になってしまうことも。
たとえば…
・企業によっては時給が低いことがある
・事業の成長フェーズや業務量によって、柔軟な勤務調整が難しいケースも
・「なんとなく」で選んだ結果、業務内容が合わずにやりがいを感じられない
また最近では減りましたが、ブラックな長期インターンも実際のところあります。
長期インターンは「1社で、平日週3日以上×6ヶ月以上」働くのが基本です。だからこそ、自分に合った企業を慎重に選ぶことがとても大切です。
長期インターンを募集する企業は年々増加しています。
しかし、その中から“自分に本当に合う企業”を自力で見つけるのは、実はとても難しいものです。
「気になる企業はあるけど、実際どんな働き方なのか分からない…」
「長期で続けられるか不安だけど、挑戦はしてみたい…」
「せっかくやるなら、就活にもつながる経験がしたい…」
そんな方にこそ活用していただきたいのが、Intern Streetの無料面談です。
【Intern Streetの面談でできること】
・目的や希望条件を丁寧にヒアリングし、自分に合う長期インターン先の提案
・志望動機の言語化や選考に進む企業ごとのチューニング
・これまでの経験に応じてレベルを合わせた長期インターン先の紹介
・過去の長期インターン生の経験や工夫の共有
・通常必要なESの代理執筆と選考フォローアップ
・長期インターン選考がうまく行かない際のサポート
自分に合うインターン先を見つけるには、正確な情報と第三者の視点が必要です。迷ったとき、不安なときこそ、私たちと一緒に一歩踏み出してみませんか?
「長期インターンって実際どんな感じなの?」
そんな方のために、会員登録不要・最短即日で参加できる「15分面談」を実施しています。
この面談では、例えばこんな疑問にお答えします。
・長期インターンでは、どんな働き方をするのか?
・どんな企業がインターンを募集しているのか?
・インターンに参加するための時間の作り方は?
気になることを気軽に相談できる機会です。初めての方も、まずは情報収集から始めてみませんか?
「まだ長期インターンをするかどうか決められない」「とりあえず長期インターンの情報が欲しい!」という方に向けて、LINEの配信も始めました!